【政治的無関心】独裁政治の種を撒く

地方選挙の候補者が少なすぎて無投票になったり、投票率が低い選挙が続いたりすると何が起こるだろうか。民主政治の弱体化、ひいては独裁政治を生んでしまう。少数の有権者の意見しか反映されない選挙からは、多数の住民の声に耳を傾ける政治家は生まれない。権力が特定の人物や団体に集中してしまうからだ。戦前の日本も大正時代までは問題を抱えつつも民主主義が機能していた。しかし、昭和10年を過ぎるといつの間にか骨抜きにされていた。議会が行政をチェックしなくなってしまったのだ。

 

今でも多くの自治体が無投票で首長や議員を選んでいる。また、同じ人間が何度も何度も首長として選ばれてしまう。野党が与党に比べ極端に小さくて弱い。これがどんなに民主政治にとって危ういことか。アジアでは公平で安全な民主政治は実はまだまだ貴重である。アジア諸国で投票で政治家を選べる国はまだまだ少数派。日本は技術面・文化面だけではなく、政治でも他国の手本たるべきなのだ。